紙ヒコ―キ



「あ、あの…知ってます!あたしと同じクラスです。」





おそるおそる口を開く。





すると、今度は女の人が目を丸くした。





「…同じクラスなの?」





「…はい」





「そうだったの…。って、あーいっけない!!急いでたんだったわ。」





忘れかけてた何かを思い出したのか、女の人は手をパチンと合わせてそう言う。





「明日…会ってもらえる?」





「……。……え?」





「…お願い。」





その真剣すぎる瞳に、あたしは思わずコクンと頷いてしまった。





「良かった!じゃ、明日うちに来て。迎えに行かせるから。」





“迎えに行かせる”?…って、どーゆう事?





「じゃぁ、またッ!」





あたしが悩んでいるなんて、全然知らない女の人は、笑顔であたしに手を振って走って行った。




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