紙ヒコ―キ



あたしは慌てて立ち上がる。





後ろには、追って来た男達。





逃げなきゃ、そう思ったあたしは、気付くと宮地葵に腕を掴まれて、走っていた。





「おい!逃げんな!!」





後ろで男達が叫ぶ。





宮地葵はただ走っている。





あたしはかなり速い宮地葵に引っ張られながら走る。





…すると、宮地葵は、一軒の家に入った。





そして、壁に身を隠す。





あたしを奥の方に押して、壁から男達を見ている。





あたしは息を殺して、目をギュッと瞑った。



< 43 / 275 >

この作品をシェア

pagetop