年下の王様
気にするっつーの…。



俺のせいで辞任なんてことになったら…。



どうやって償えばいいのかわからない…。



今まで父ちゃんが築き上げたものとか…。



一瞬でなくなっちまう…。



俺がガキの頃、なんのために慣れない海外に住んだのか…。



自分が街を知らないで、自分が預かる生徒を見知らぬ土地には行かせられないから…。



出張で姉妹校に頻繁に足を運ぶのはどうしてなのか…。



全部学校のため。



今までそうやって頑張って来た父ちゃんの居場所を奪ってしまうかもしれない…。



そういうことを俺達はしていたんだ…。



「斗和、俺にひとつ提案があるんだが」

「提案?」

「あくまでも提案であって強制ではない。それに最後の手段って言ったらそうだろうな」

「なんだよ…」



父ちゃんの口から出た言葉にはさすがに度肝を抜かれた。



しかも冗談っぽくあっさり言うもんだから余計にポカーン…。



「最悪、結婚しちまえばよくね?なんてな」



へ、へぇ~…。



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