家族ごっこ~want to become real from a fake~
何の疑いもなく無邪気に訊ねてくるユウの言葉に私は初めてトンデモナイコトをしてしまったと実感した。
実感したと同時に涙がポロポロと零れてきて、それを見ていたユウはただ、驚いて一緒に泣きじゃくっていた。
この日のこの時間を、私は一生忘れないだろう。
一ヶ月も経つと、ユウと二人の生活にもだいぶ慣れてきた。
養育費を受け取るために、私たちは月に一度三人で会っていた。
夜ごはんを一緒に食べたり、買い物へ行ったり、夏休みにはブドウ狩りにも行ったりした。
一緒に暮らしていた時よりも、ユウの事を考えてくれている様な気がして、私は少しずつ復縁出来たらいいのに…と思うようになっていた。