禁断の恋
『あの・・・ごめんなさいっ、わたしやっぱり・・・』
どこか似てる。
どこか似てるんだ。
亜美に・・・
「ちょっ待った!!もうちょっといよ?ね、皐月ちゃん。」
皐月とかいう女は
遊に促されて
『もう少しだけなら・・・』
そう言ってイスに座りなおした。
「ストレス溜まってるのは分かるけどさ、」
「分かってんならなんで余計なことするわけ?俺の邪魔して楽しいか??」
もう気遣いなんていらない。
可哀想とか
寂しそうとか
同情心なんていらない。
「とにかく俺は亜美しか好きになんねぇから」
『亜美??』
女が亜美の名前にピクリと
反応を見せた。
「亜美っていう子はね・・・」
「遊、言うな、言ったら殺すぞ」
殺気を込めた意味で
遊を睨みつける。
「・・・分かったって・・・」
なんともいえない空気になってしまった。
女はオドオドしているけど
俺は別に会話などなくても
平気だから。