禁断の恋

『あの・・・ごめんなさいっ、わたしやっぱり・・・』


どこか似てる。

どこか似てるんだ。

亜美に・・・


「ちょっ待った!!もうちょっといよ?ね、皐月ちゃん。」


皐月とかいう女は

遊に促されて


『もう少しだけなら・・・』


そう言ってイスに座りなおした。


「ストレス溜まってるのは分かるけどさ、」

「分かってんならなんで余計なことするわけ?俺の邪魔して楽しいか??」


もう気遣いなんていらない。

可哀想とか

寂しそうとか

同情心なんていらない。


「とにかく俺は亜美しか好きになんねぇから」

『亜美??』


女が亜美の名前にピクリと

反応を見せた。


「亜美っていう子はね・・・」

「遊、言うな、言ったら殺すぞ」


殺気を込めた意味で

遊を睨みつける。


「・・・分かったって・・・」


なんともいえない空気になってしまった。

女はオドオドしているけど

俺は別に会話などなくても

平気だから。












< 208 / 265 >

この作品をシェア

pagetop