禁断の恋

<<亜美を説得してくれないか??>>

「は??」


説得??

なんの説得??


<<また俺とやり直して欲しいんだ。俺は本気なんだ。また亜美と付き合いたいんだ。>>

「そんなこと俺に言われても困る」

<<そんなことは分かってるつもりだ。でもきっと亜美は俺の電話には出てくれない気がするんだ。>>


出るわけねぇだろ。

なんで嫌いな男の電話なんかに出る??

そんなバカなこと姉貴がするとでも??


<<今までだって本気だったんだ。ちゃんと亜美のこと好きなんだよ>>

「姉貴に直接言ってやればいいじゃん」

<<逢う約束をしたいんだ。伝えて・・・くれないか??>>

「いいけどいつ?」


姉貴は行くって言うか??


<<来週の日曜日。噴水のある公園、午後1:00に待ち合わせして欲しい。>>

「伝えておく。」

<<頼んだぞ、司を・・・信じてる。>>


プツ


電話は切れ

あいつの声だけが俺の頭の中に残る。

『司を・・・信じてる』

最後の言葉が気持ち悪くてしょうがない。


「つっかさ~~~~~っっ」

「姉貴」


そこにタイミングよく姉貴が現れた。

さっきのことを言おうと思ったが

今言ってもきっと明日には忘れてる。

明日言おう・・・







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