禁断の恋
ピリリリリリ
また姉貴の携帯が音をたてる。
ディスプレイにはまた
『優輝』の文字が映し出される。
そして数分後に切れる。
また電話が来る。
その繰り返しが5分ごとにおきていた。
「気持ちわりっ・・・」
5分ごとに電話かけるなんてストーカーじゃねぇか。
ピリリリリ
この電話は何度目か分からない。
しつこくてしつこくて。
出てくれるまでかけ続けるつもりだろう。
「はい」
俺は電話に出た。
<<亜美!!!!・・・じゃねぇ・・・司か??>>
「おお、そーだけど??」
<<亜美は、亜美はなんで電話に出ない。なんで亜美じゃなくて司が出るんだよっ>>
「姉貴ならさっき風呂入りに行っていない」
亜美亜美亜美・・・
呼ぶなよ・・・
傷つけたくせに。
名前気安く呼ぶなよっ・・・
<<そっか・・・ちょっと頼みがある>>
「何??」
頼みは聞く。
でも絶対に協力なんてしない。
したら姉貴がまた泣くだろ・・・