私の愛した先生。【完】

あまりに急すぎる行動に私は何も言えず




「お願いします」




いつものようにそう言って車に乗り


先生も私の荷物を後部座席におくと運転席に乗った。




「近道コースと遠回りコースどっちがいい？」




先生の問いにてっきり冗談だと思った私は




「遠回りコースで」




笑いながらそう答える。


でも先生は冗談ではなかったようで




「よし遠回りな」


「えぇっ」




そう言って車を発進させた。