さよならLetter

「お前は・・・」


真っ赤になってルウコはボクから離れてしまった。

姉貴は気にしないでテーブルにケーキと飲み物を置いた。


「何よ」


「何でお前はそんなに空気読めねーんだよ!!夜中まで入ってくんな!!」


ボクが怒鳴ると「うるさいなー」と耳を塞いだ。


「やる時になったら出てくわよ、うるさいわよアンタ」


「お前には女らしさも情緒もねーのかよ!!」


そんなボクと姉貴のやり取りを聞いていたルウコは笑い出した。


「・・・おっかしー・・・、ソウちゃんも瑠璃さんも面白すぎ」


「いやね、ルウコちゃん。こんなヤツとあたしを一緒にしないでよ。それよりどれ食べれる?カロリーの低さなら多分シフォンケーキかな?」


笑っていたルウコは「シフォンケーキ!」と明るく答えた。


「あ、でもタルトも食べたいかも・・・。薬あるから大丈夫だし・・」


「じゃぁ、5コあるから2コ食べちゃえば?ソウ、あんたは1コでいいでしょ」




ルウコと姉貴が嬉しそうにケーキを食べているのをみて呆れてしまった。


「ソウちゃん、ケーキ食べないの?なくなっちゃうよ」


ルウコはガトーショコラをボクに渡してきた。


「この位の年齢は色気より食い気なのよ、やるか食うかって聞かれれば食うわよ」


(この女・・・絶対モテない!)


ボクはそう思いながらケーキを口に入れた。
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