幸せのQuintet
「…おい。変なこと考えてないよな?」
黙っていた私を城戸くんは少し不機嫌そうに見ていた。
「そっ、そんなこと考えてないよ!」
私は慌てて顔を逸らした。
今はそんなこと考えても駄目だよね。
「ありがとう、城戸くん…」
少し心が軽くなった気がする。
「ん。じゃあ、俺も海行ってくるわ」
城戸くんはさっと立って海に走って行った。
「気持ち、か…」
目の前のみんなは楽しそうに遊んでいる。