幸せのQuintet


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「あ、きたきた!」


舞台袖に行くと大貴くんが手を振ってくれた。



「ごめんね。遅れて」



「有吾、観客はどう?」


「来てる」



私と歩ちゃんは舞台袖からこっそり観客席を覗きこんだ。



えっ!?



「す、すっごいいる…」


私は思わず固まってしまった。



観客席には人、人、人だらけ。


こんなに人が集まってるの初めて見た…




「うん!人は上々だね」


歩ちゃんは満足そうに頷いている。



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