あの日に帰りたい〜第二部〜
夏が終わろうとしていた。若い私は、昼間から自室でレコードを聞いている。まだ、CDが普及しておらず、レコードがまだまだ主役だった。聞いているのは、サザンの当時の新しいアルバムである「人気者で行こう」のようである。海がそばにあり、サザンや気が合う友達が近くにいる。何故、私はこんなに恵まれた環境の故郷を捨てて、東京に行ったのだろうか?私は溢れでる涙を堪えることが出来なかった。