二十歳計画
伝えたかったこと

その日、私は朝から街に来ていた。電車から降りて最初に向かったのは、駅の中にあるショッピングモール。

適当に店の中へ入っていくと、いらっしゃいませ、と女性の高い声が響いた。

(かわいい…)

とりあえず、全てのコーナーをまわって服を物色した。

私は花柄のワンピースを手にとった。

ちょっと派手かな、と服を戻そうとしたとき、可愛らしい女性店員が、試着しますか、と聞いてきた。

「いえ、ちょっと派手かなと思って…」

「なら、上に軽いシャツを羽織ってみてはどうですか?」

そう言って店員はシャツとワンピースを重ねて見せた。

私はすぐに気に入って、

「買います」

と即答。

その他にTシャツを2、3枚買って店を後にした。


お昼は駅を出て近くのファーストフード店で食べた後、私は街をぶらぶら歩き出した。

たまたま通った本屋で、またもぶらぶらしてると、見知った人が視界に入った。

その瞬間、時が止まった気がした。



「聖二君」


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