幼なじみ


「あたしずっと馬鹿だと思ってた」
「ひどいな、おい...」
「だって両想いにもなれないのに、何をそんなにがんばるんだろうって。」
両想いになれない、か。
確かにそうかもな。






「でも違った。涼はいつだって自分ができることを全力でやってた。」
「どういうこと?」
「愛は奇跡を起こすんだよ」






リオは最後にでっかく笑った。
「あたしにはきっと奇跡は起こせないから。涼くんを諦める」
リオは今、どんな思いで笑っているのだろうか。





「あたしはもう大丈夫。優衣にもちゃんと謝る。」
「リオ...」
「なんたって涼の愛のすごさを知ったからね!」






リオは黙って家に入っていった。
後ろ姿が泣いていた。
俺は声をかけずに、一歩踏み出した。




また1からスタートだしな。





さよならリオ。
俺はお前を一生許せないけど...お前を愛してくれるやつがきっと見つかる。







さよなら...











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