好きすぎた、たぶん。
ピーンポーン。
「はい。」
「あ、詩織です。」
「はい。」
マンション下のオートロックを開けた。
ライブ最終日翌日、昼近くにホテルを出て、少し事務所に寄った。
そこから帰ってきたら、結局夜近くなってしまった。
詩織ちゃんは今日学校で、しかも遅くなるらしいからこの時間でよかったらしいんだけど。
俺が迎え行こうかって行ったら、「今日は私が行きます」って言われちゃって。
それで仕方なく家で待ってた。
ピーンポーン。
家の玄関のチャイムが鳴って、ドアを開けた。
「こ、こんばんは。」
「どうぞ。」
「おじゃまします。」
詩織ちゃんをリビングに通して、ソファに座らせた。