好きすぎた、たぶん。
「ごめん、昨日。」
「いえ、大丈夫です。」
「もう一回聞くけど、何て言われたの、あいつに。」
「・・・何も言われてないですよ。」
「じゃあ、何であいつが俺の部屋にいたの?」
「………可威さん出て行った後、部屋のチャイムが鳴って出ない方がいいと思って、ずっとベッドに座ってたんです。」
「うん。」
「でもずっと鳴ってて、“可威ー?どうしたのー?”って言ってて。」
「うん。」
「だから可威さんに何かあったと思っちゃったら、逆に大変かなって思っちゃって・・・。」
「それでドア開けたんだ。」
「・・・ごめんなさい・・・」
「ううん、謝ることじゃないよ。ありがとう、気ぃ遣ってくれたんだね。」
「・・・・・・」
俺がそう言って詩織ちゃんの頭を撫でると、詩織ちゃんの目から涙がこぼれた。
・・・やっぱり。
何か言われてる・・・