眠る心
凪子は、写真に写る
自分の姿をじっと見つめる。
 
その姿は確かに中学生の頃
の自分。
 
でも、こんなお洋服を
着ていた事は覚えていない。
 
思い出せない・・・

「不思議の国のアリスみたいで
 もう、可愛くて可愛くて
 私達のおもちゃに
 されちゃって
 
 そう確か、この次のライブは
 ゴシックアリス
 だったかなぁ?」

写真を見つめながら凪子は
その時の情景が浮かぶ。
 
事故後に、姉に写真を見せて
もらっている時と重なる。
 
あの時は何も思い出せなかった

そう、私は初めてこんな
フリフリのお洋服を着て

『足が痛いよ・・・』
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