眠る心
私の頬を伝う涙に
指先で、貴方は触れる。

「しゅうちゃん
 
 私、幸せだよ」

貴方の唇が、私の唇に
触れる。

紫季を思って
苦しいはずの

この胸は

柊雨を思って
苦しい程に高鳴る。

私を見つめる甘い瞳は

きっと、もう知っていた。

私の決心を・・・

「しゅうちゃん

 もう一度、私を抱いて」

最後に・・・

貴方は、激しいまでの愛を
私の体に刻む。

私の全てに刻まれる。

刻まれた私の体、心は

きっと、ずっと、永遠に

貴方しか愛せない。
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