甘い声で囁いて




「さて、くだらない事してないで帰るか」




「ちょっとーーーどういう意味ですか?」


「ほら、帰るぞ」




差し出された手に渋々手を乗せた。




「可愛いヤツ」


「へ?」


「んでもねーよ。ほら行くぞ、“みゅうちゃん”」


「あー酷い!!そこばっかり響君の真似ばっかりして」


「つか、一応本人なんだけど?」


「響君はこんな変態じゃないんですーーー」


「んなことあるか!男はみんな変態でスケベなんだよ」


「ぎゃ、ちょっと何て事を!!」



今はまだ

知らなくてもいいよね、


この気持ちの正体も。


繋がれた手がどうしてこんなに温かく感じるのかも。







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