甘い声で囁いて
出来れば、今聞きたくないのに。
なのに、どうして来ちゃうんだろう。
「帰ってたのか、みゅう」
加宮さんがそう言うとわざとらしくあたしから視線を逸らした。
「おかえり、なさい」
「こんにちは」
美羽ちゃんが立ちあがってお辞儀をする。加宮さんも美羽ちゃんの事を思い出したのか、あぁとか返事をして挨拶をする。
「お仕事は、終わりですか?」
「そんな顔すんな、すぐに出るから」
どうして?
あたしは悪くないのに。
どうしてそんな悲しそうな顔をするの?