甘い声で囁いて






きっともう二度と会う事はないかもしれない、


でもあたしは多分笑顔で言うんじゃないかな。




過去から逃げないで向き合う事を教えてくれて、ありがとう、って。



あなたのおかげで今、一番楽しいです、って。




見ててね、加宮さん。





信号が赤に変わり、あたし達は通る車を見つめながら他愛もないおしゃべりをする。

学校の事とか、岩城先輩の事とか。

笑い合って怒ってそうしてるうちに信号が青になり、歩き出そうとしたその時だった。




ぽんっと肩を叩かれて、ゆっくり振り返った。


さっき心の中で誓った彼が立っていた。







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