禁断
抱きしめながら浩志は
『今度の休みにドライブでもしようか?』



『海がみたいな』


頑なな私が壊れてしまうのは 意外に簡単な事だった


もう一人の私が主導権を握り締めている

浩志『俺…別れた彼女 今でも好きで こんな事君に失礼で言えないのだけど
その彼女…君に似てるんだ…
彼氏が帰国するまででいい…
それまで頼む…付き合って
吹っ切るようにするから』

そんな気持ちで私にキスしたの?…
ちょっと寂しい…
でも仕方ない
私は婚約者のいる身
互いに壁があれば
割り切れると言うものかもしれない


気が楽かも知れない
こんなイケメンと付き合えるのはこの先ないし

私とて恋愛経験はあまり無い

独身最後の思い出にするのも良いと
身勝手な考え方

…良いんじゃない?
羽根のばしちゃえ!

もう1人の私が背中を押す!



…でも浩志は私を代用品にして吹っ切れるの?
少し心配…
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