洒落にならない怖い話
おれは幽霊なんて信じていなかったし、ましてやバケモノや妖怪なんてすべて迷信だと思っていた。


心の中で少しじいちゃんをばかにしながら自転車を走らせるとヒトナシ坂が見えてきた。


本当にどうしてこんなに近いのに今まで気づかなかったのだろう。


坂は少し急になっており、一直線


地面はむきだし。


左右の道端にはとても背の高い草が生えていて、横の景色がみえない。


だが、うっそうとしている感じは微塵も無く、真夏の太陽の光を地面が反射していてとてもすがすがしい気持ちになった。


しばらく自転車を走らせているとトンネルがあった。


高さは2、3メートルほどで、幅は車一台がギリギリ通れるくらい


とても短いトンネルで、7、8メートルくらいしかない。


すぐそこに向こう側がみえている


立ち止まらずに、そのまま通った


中は暗く湿っていて、ひんやりした空気があり気持ちよかった。


その後、何事も無くAの家に着き遊び、寝た。


翌日もAの部屋でずっとゲームをしたりして遊んでいて夕飯までご馳走になった。


気づいたら、8時になっていた。


まずい。


今日は9時から塾だ。


遅れれば親に怒られる。
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