洒落にならない怖い話
俺と友人はその不意打ちに少々驚きつつも「こんな時間にも電車が走るんだな?」とか「走るとしても回送列車だろ?」などと話している内に


ガァ――――――ガタンゴトン・・・ガトンゴトン・・・・


妙に古びた単行電車がモーター音を響かせつつ踏み切りをゆっくりと通過して行った。


結局、それ以降は何事も起きる事も無く、少し不満げな友人と少し疲れ気味の俺は帰路についた・・・


だが、俺は少し妙な事に気が付いた・・・


あの時走っていった電車である。


電車がゆっくりと走っていった為、目で確認で来た事だが、その電車は深夜にも関わらず、車内は妙に混んでいたのである・・・


おまけにその乗っている人は老若男女様々で一様に生気の無い表情を浮かべている様に見えた。


俺はその見た事を妙に思いつつも、その時は「近くに祭りでもあって、その帰りの人で込んでいたのかな?」と勝手に自己解釈したのであった。


そしてその胆試しから数日後、俺は別の友人Bと酒を飲みつつバカ話をしていた。


当然の事ながらその胆試しの話も話題に出し、Aが意気込んでいたのに結局何も起きなかった事。
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