【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
「魔界にも掟ってもんがあるのよ。けどそれを守れない無法者もいる。私はそいつらを裁いて、閻魔大王のところに送ればいい。それだけよ。」



爪を見つめながら言う佐山部長は嫌に冷静だ。



「それって…あの。」



「まあ早い話、化け物を五人殺っちゃうってこと。罪人とはいえ同じ魔界の住人をね。」



爪を弄っていた佐山部長の瞳が一瞬、金色に変化する。



ゾッと背筋が凍り、ツーっと背中に冷や汗が流れた。




やっぱりこの人、ジンガイだ。
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