【完】肉食系上司様〜獣族の女王と獲物の俺〜
脳髄に響くこの声を、確かに俺は知っている。



…………魔王、だ。



言葉は分からない。呪文みたいなものが、頭の中に響き渡る。



いかれてしまいそうなくらい響くそれを、俺は外へ吐き出すように唱え始めた。



「村瀬君…?」



それを訝しげに見つめる長谷部君の顔が、突然歪み出す。



正確に言うと、長谷部君だけじゃなく、世界全部がモノクロになり、歪んでいるようだ。



「何が、起きた…!?」



俺の唱えた呪文は何だったんだ。
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