兎心の宝箱2【短編集】
「仕留めたか?」
アイシールドに自動で遮光グラスが重ねられる。閃光と煙に包まれた中に未だに空中に制止する影。その手は動き続けている。
しかし、魔法陣は展開されていない。
メビウス7の脳裏に嫌な予感が走る。直後にアラーム音。頭上に高エネルギー反応。足を止めていたメビウス7が頭上を見上げるとそこに巨大な魔法陣が展開していた。
「しまっ!?」
降り注ぐ雷。メビウス7はさける間もなく雷に飲み込まれた。