幼なじみは年の差7歳【完全版】
家が近付いてきた時、良明くんと携帯番号とメールアドレスを教え合う。
私のアドレスを登録する良明くんはまるで子供のように目をキラキラと輝かせている。
…少しだけ、可愛いかも。
と、そんなことをやっていた私たちを車のヘッドライトが照らす。
聞き慣れたエンジン音。それだけでその車の運転手がわかる。
「あれ、美和?今日はちょっと遅いね」
窓を開けたその人は、私が片思いしてる人…冬馬兄ちゃんだ。
「こんばんは」
良明くんは冬馬兄ちゃんに笑顔で頭を下げる。
それとほぼ同時に、まるで冬馬兄ちゃんに見せつけるかのようにと私の手を握った。
「あ…彼氏?悪い、邪魔しちゃったね」
ズキン、と痛む心臓。
私が否定する前に冬馬兄ちゃんは車を走らせて、自宅の車庫へと入っていった。
「…俺、美和ちゃんが好きだよ」
良明くんは静かに言い、呆然と立ち尽くす私の頬にキスをした。
「また明日、学校で」
耳元で囁かれた言葉と、微かに頬に残る感触。
走り去っていく良明くんの背中をただ静かに見つめるしか出来なかった。
(…キス、されちゃった)
いつまでもいつまでも、良明くんの行った方向を見つめていた。