幼なじみは年の差7歳【完全版】
「あの、麻実ちゃん…。
麻実ちゃんは、冬馬兄ちゃんのこと…好き?」
何聞いてるんだろ、私。
こんなこと聞いたって、なんの意味も無いのに。
麻実ちゃんは私の言葉に驚き、それからまた意地悪そうに笑った。
「好きって言われれば好きかな。でも恋愛対象としてじゃないから」
「そう、なの?」
恋愛対象としてじゃない。と言われても、やっぱり「好き」の言葉に胸が締め付けられる。
「…“一緒に居て楽しい友達の幼なじみ”って気持ちだけ。
あとは、良い世話役だなぁとは思う」
「せっ世話役!?」
それって、私の世話を冬馬兄ちゃんがしてるってこと…だよね?
…いつも送ってもらったりしてるのは確かだから、否定出来ない…。
「それに貢がせてる」
「うっ…」
コンビニの袋を指差され、ドキッとする。
いつも、朝食を食べられなかった私に冬馬兄ちゃんは何かを買ってくれる。
それに、お昼の分もと多めに…。
(…私、最低だ)
冬馬兄ちゃんの彼女でも無いのに毎回こんなことさせてる。
彼女だからって毎回こんなことしてもらうのもどうかと思うけど…。
とにかく私は、ただの幼なじみ。
だからもう、冬馬兄ちゃんには迷惑かけられない。
「…私、冬馬兄ちゃんにはもう頼らない!」
「へっ?」
突然の決意表明にきょとんとする麻実ちゃん。
そんなことは全く気にせず、ずんずんと廊下を進んだ。