依存~愛しいキミの手~
バイクが角を曲がり、テールランプが見えなくなった途端、足の力が抜けその場にしゃがみこんだ。


心臓の鼓動が体中に響く。


私、普通にしてたよね…!?


顔に気持ち出てなかったよね…!?


熱を帯びた頬に、涼しい風があたる。


バッグから半分はみ出した香水が目に入った。


それを手に取り、蓋を開けると圭介の匂いが広がる。


圭介…。


締め付けられる胸の前で、ぎゅっと香水を抱きしめた。


私…好きになってる…。


抑えられないくらい、圭介のことが好きになり始めてる…。


知り合ってたった2日で好きになる自分が信じられなかった。


だから、好きになり始めているだけなんだと思い込ませた…。きっと、まだ歯止めはきくはず…。


そんな歯止めはとっくに外れていたのに。
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