依存~愛しいキミの手~
「ごめん…、口挟んで悪いんだけど、もしかしてあまり聞かれたくない話?それなら私学校先に戻るよ?」


茜の言葉にハッとして、やっとスカートに灰が落ちているのに気づいた。


灰を手で払う。


「私は聞かれても困らないよ。茜ちゃん口固いし」


確かに、茜は秘密ねと言ったら絶対口にも態度にも出さない。学校で1番信頼してる友達だ。


ゆっくり深くタバコを吸い込んだ。


肺の中の空気を全部出したのかってほどに、煙りと息を長く吐き出しながらタバコをコンクリートの地面にこすりつけた。


「実は私さ…」


茜の目を真っ直ぐ見つめると、きょとんとした顔をした。


「先週から歌舞伎町のキャバクラで働くことにしたんだよね」


「キャバ…?…えぇぇえ!?」


間を置いた後、何度もまばたきをしながら驚く茜。


「え?えっ!?…な、何でそれを知美が知って…」


私と知美を交互に見ながら、タバコを持った指で指差してきた。


「私も冬休みから働いてるんだ。あすかちゃんと同じビルの系列店で」


知美がにこっと微笑む。


「「えぇぇえ!?!?」」


私と茜が体を後ろにのけぞるほど驚いた。


冬休み!?中2ってことだよね?…確かに知美は大人っぽいけど…って、いやそんなことじゃなく…


「土曜日ね、同伴だったんだけど、エレベーター乗ってたらA店…あすかちゃんの働くお店の階で止まって、あすかちゃんがちょうど送り出ししてる所と鉢合わせたんだ」


!?


「私ぜんっぜん気づかなかった…」


「ははっ無理ないよ。私化粧してたし(笑)」


知美がタバコをコンクリートに押しつける。


「…圭介くんのことも飲みに行ってるから知ってる。さっきユキちゃんと喧嘩してた圭介って、あの圭介くんのことだよね?」


!!


茜が私を見た。


…何か全てを知られてる気分…。


「多分その圭介…。」


私は圭介と知り合った経緯を2人に話した。
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