依存~愛しいキミの手~
「…お前店で寝る前に言ってたこと本当?」


え?


思わず圭介の顔を見上げると、目をつむっていた。


寝言…?


「聞いてんのかよ」


圭介がうっすら目を開け私を見た。


「…私何言ってた?」


心臓がバクバクしすぎてる。


「…覚えてねーならいいや」


心臓の音が大きくて、絶対に圭介に伝わってるっ…


一気に酔いが冷めた。


心臓の鼓動が圭介に伝わらないように私と圭介の体の間に腕をいれ、口に軽く握った手をあてた。


「…お前かわいいな…」


私の上にあった手で頭を撫でてくる。


うわっうわっ!!
ど、どうしよう!どんなリアクションすればいいの!?起き上がっていいのかな?圭介が腕離すまで待ってた方が自然かな?


そんなことをテンパりながらしばらく頭の中で考えていた。


もしかしたら一瞬とかわずかな時間だったのかもしれない。でもこの時の私にはすごく長い時間に感じた。


「なぁ?」


圭介に呼ばれたけど、どういう反応が自然なのか考えすぎて、無視と言う一番不自然な反応をしてしまった…。


圭介が体を動かし、私の上に乗ってくる。
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