依存~愛しいキミの手~
初めてまじまじと見る圭介の部屋は広いシンプルな部屋だった。


私の部屋の倍はありそうなくらい広い部屋なのに、ソファー、テレビ、テーブルが大小1つずつ、ベッド、コンポ、小さな冷蔵庫くらいしか家具が置いていなかった。


すごくシンプル…と言うか寂しい部屋。


真っ白な壁にはさっき音を立てていた時計がかかっているだけ。カレンダーすらない。


フローリングの床には白い触り心地のいいラグが敷いてある。


私はそこに座り灰皿をベッド脇の小さなテーブルから、目の前のガラステーブルに移した。


圭介の匂いがかすかに香る。


テーブルの上にさっき圭介が出してくれたドリンクが置いてあり、手に取った。

「ははっ」


二日酔い用の栄養ドリンクだ。


箱から瓶を出し、蓋を開ける。


苦っ!!


一口飲むと苦くてまずかったので、鼻をつまみ一気に飲み込んだ。
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