依存~愛しいキミの手~
「おー変わるな(笑)」


化粧を終えた私に、体を起こしながら圭介が言った。

「化けるって書くくらいだからね(笑)」


2人で笑う。


たったそれだけのこと。


それだけのことで、私の心は幸せに満たされて行って舞い上がる。


圭介はまだ春子さんを見ているんだって頭では理解してるのに、好きが止まらない。


どんどん惹かれていく…。


圭介の携帯が鳴った。


「わりっ客だわ」


と、言って部屋を出て行った。


携帯…。


ずっと携帯に触っていなかったことを思い出し、バッグから取り出した。


何件か着信とメールが届いている。


…が、美香と優からの連絡はきていない。一通り目を通し、必要な物にだけ返信をした。


美香まだ起きてないのかな?


まぁ新宿にいるだろうからまだ寝てても大丈夫か。


タバコを吸いながらそんなことを考えていると、圭介が戻ってきた。


「そういやあいつらから連絡きた?」


私はタバコをくわえながら首を横に振った。


「俺んとこにも。…まぁ新宿着いたら連絡するか」
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