依存~愛しいキミの手~
「すみませんでした。今後、今日みたいなことないように頑張ります」


イッシーを真っ直ぐ見て言った。


「うん、頑張ってくれるって聞いて安心した。昨日の運を実力で繋げてきな」


イッシーが軽く私の肩を叩いた。


中野さんの席へつくと、昨日中野さんと話していたシュークリームをお土産に持ってきていてくれていた。


「あ!これ昨日の!?」


私が笑って中野さんを見ると、嬉しそうに笑ってくれた。


鏡月のボトルも入れてくれて、私やヘルプの人たちにもドリンクを出してくれる。


中野さんは知識が豊富で、すごく勉強になる話をたくさんしてくれた。中野さんとの会話は、他の席でも役立つようなことが多かった。


このお店を辞めるまでの1年半、体や恋愛を求められることは1度もなく、親子関係のような感じだった。本当に信頼できる良いお客さんだった。


この日1時くらいに来た中野さんはラストまでいてくれた。


お店が終わり、私はイッシーに改めて謝りに行き、お礼を言った。


それを見ていた店長に


「素直に注意を受け入れられるなら、その分伸びるね。みんな、少しずつ失敗しながら反省して実力がついていくからさ」


と優しく笑ってくれたのがすごく嬉しくて、私も笑顔を返す。
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