依存～愛しいキミの手～
「でさ、その年少入った本当の理由なんだけど…」


本当の理由?


「話すと圭介と私の出会いからになるから、すっごく長いよ。聞く?」


私は知りたい気持ちでいっぱいだったから、すぐに首を縦に振った。


美香と圭介の出会いは、美香が小5、圭介が中1の時らしい。美香には3つ上のお兄さんがいて、そのお兄さんとつるんでいた後輩が圭介。中学と暴走族のチームが同じだったみたい。


美香の圭介の第一印象は、綺麗だけど怖い人。髪が短髪の金色で、整った顔が当時人気だったジャニーズJr.の子に似てると思ったらしい。でも、その目つきは怖くて、とてもじゃないけれど話かけられる雰囲気ではなく…。


でも、何度も顔を合わせ話すようになったらすごく気さくで面白い人。


美香が小6の冬、お兄さんが少年院に入った。その後も美香は圭介含めたお兄さんの友達や後輩とは遊んでいた。美香が中学に上がる春休み、当時圭介が付き合っていた彼女が突然屋上から飛び降り亡くなったらしい。


圭介はもちろん、お姉ちゃんのように慕っていた美香も相当ショックだったらしい。


ショックの抜けないまま中学へ入学したが、圭介の姿は見あたらなかった。
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