依存~愛しいキミの手~
「あんた絶対重い女になってるよ」


呆れた目を向けため息をつく。


分かってる…。分かってるんだよ、自分がどれだけウザイ女になってるかなんて…。


両手で持つ携帯をギュッと握りしめ俯いた。


「クラブ行こうよ!!パーッとさはじけて嫌なこと忘れに行こう!」


クラブ…。


薬のことがあってから、私はクラブ通いをやめた。


でも蘭に言われ、あの楽しかった日々を思いだしてしまった。


その日クラブに行き、久しぶりの熱気を感じはしゃいだ。


「これ食う?」


その場のノリで仲良くなった男が、白いラムネのような物を見せてきた。


聞かなくてもそれが何かは分かった。


去年自分が食べていたのと同じ物だったから。


ダメだと分かっているのに、手が伸びる。


あの箱を見た時と同じだった。
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