依存~愛しいキミの手~

転げ落ちる

幸せが大きすぎて舞い上がっていたから、春子さんの存在なんか忘れていた…。


改めて思い知らされた。


かなわない人だって…。


圭介の中で、今でも春子さんが1番なの…?


美香が言っていた、私に似てると言う言葉を写真を見て思い知った。


圭介は私に春子さんを重ねているだけ…。


違うんだと分かっていても、醜い心が溢れ出し止まらなくなっていく。


少ししてから、圭介は一人暮らしを始めた。


新築マンションで圭介の部屋より広いリビングのある1LDK。半同棲みたいになり、毎日が楽しかった。


でも…あの箱を見た日から、私は圭介に対し嫉妬深くなっていった。


どうしたら、春子さんのことを忘れて自分だけの物になるか考える毎日だった。


最初は携帯を見せてもらったり、圭介のアフターに軽く文句をつける程度だった。


でも、1度転がり始めた坂で止まることはできなかった…。


学校に行ってる間も1時間起きにメールしたり、圭介の生活リズムなんて全く考える余裕がなくなり、返事がない度電話をかけていた。


「ちょっとあすか、あんたまた彼氏に電話してんの!?」


ミルクティー色の髪をくしゅくしゅと揉みながら蘭が聞いてきた。
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