依存~愛しいキミの手~
私は寂しさを埋めるために、浮気をしまくって二股までかけていた。


誰かが側にいないと不安だった。


圭介のことを今でも思い出す自分が嫌で、男と一緒にいることで気持ちを紛らわせていた。


「ねぇ、どっか遊び行かない?」


車の中から顔を出す男2人。


「結構かっこいいじゃん!」


隣にいた蘭が私の腕を引っ張り小声で言う。


「どこ連れて行ってくれるー?」


蘭と笑いながら車に近づいた。


「どこ行きたい?とりあえず寒いから車乗りなよ」


私と蘭は何の抵抗もなく車に乗り込み、その男の家へ行く。


みんなでお酒を飲みワイワイ騒ぎ、気づいたら男の1人と裸でベッドで寝ていた…なんてことがしょっちゅう。


「昨日どうだった?」


「それがあいつ下手くそでさぁ(笑)」


そんな会話を蘭としながら帰るのが定番化していた。

そして終了式の日、元々付き合っていたのかすら分からなかった聡と大喧嘩をし、正式に別れることになった。


それから、さらに男遊びは激しくなり、あっという間に経験人数は2桁を超えた。


当時、経験人数は多い方がかっこいいと言う雰囲気だったので、特に罪悪感も感じず波に乗ってるだけって感覚だった。
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