依存~愛しいキミの手~
私の男に依存した、だらしない生活はまだまだ続いた。


どんどんダメな男にしかハマっていかなくなっていた。


夏休み、ヤリ友の1人こうちゃんを好きになっていた。


こうちゃんは22歳のフリーターで、すごく面白く優しかった。何が好きと言われても分からないが、好きなもんは好きだった。


こうちゃんのことが好きと言ってもはぐらかされて、都合のいい女になった。


こうちゃんはシャブを打っている人だった…。


私はさすがにシャブは跡が残るし、後遺症がすごくヤバイと聞いていたので使わなかった。


でも、エッチをしている時気持ちよくなるからと無理やり打たれそうになり、半裸のまま逃げ出した。


…何が好きだったんだろう…?


涙を腕で拭いながら自分に問いかけたが、答えは出なかった。


今までもそうだった。好きと思って付き合っても、別れてみて、何が好きだったのか考えると何も答えが出ない。嫌な所はたくさん言えた。


ただ、付き合っている時は嫌な部分は見ずに、好きと必死に思い込んでいた。


お盆に、知美にりょうちゃんのお墓参りに行きたいと言った。


原付で真夏の太陽に照らされながら、丘の上にある墓地まで行く。


「あっつー!汗やばっ!」


ヘルメットを外すと、汗で前髪が張り付いていた。


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