依存~愛しいキミの手~
圭介との写真が入った無印のアルバムを3冊取り出す。


めくると、懐かしい顔が優しく笑っていた。


胸が締め付けられて、涙が溢れ出した。


知り合った頃からの大量の写真…。


写真の中で無邪気に笑う私。


楽しかった思い出が頭の中をいっぱいにした。


A店での写真やクラブではっちゃけている写真もあった。


懐かしいな…。


私はその中から2枚写真を取り出した。


りょうちゃんの写るカウントダウンでみんなで撮ったポラと、江ノ島で私と圭介が手をつないだ影にフィルムケースを真ん中に置いた写真。


それをコルクボードに飾った。


今まで閉じ込めておいた物を飾れた自分に満足した。


懐かしい物をどんどん取り出した。


指輪のケースを開けると、錆びることなくあの時の輝きが続いている。


A店の時のライターや名刺まで入っていた。


どれだけ全部を詰め込んでたんだろ。


テーブルに並べた思い出を眺め、口元が緩みながら涙が溢れる。


私がこのたくさんの幸せを握り潰した…。


次圭介に会ったら何を伝えよう、私には何ができるだろう。


涙は止まらないけれど、心は期待に溢れてワクワクした。
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