依存~愛しいキミの手~
「これつぐ時グラス傾けるのもマナー?」


私はビールの入ったグラスを手に取り飲んだ。


「…う~ん…マナー…と言うか、こう傾けないと泡たちすぎるからさ。…って、お前細かい所良く見てんなぁ」


そう言って私の頬をかるくつねった。


圭介に触れられた所が温かい…。


「あ、悪りぃ、痛かったか?」


!!


無意識のうちに頬を触っていたことに、全く気がつかなかった。


慌ててタバコを灰皿にこすりつけながら首を振り、何かはぐらかす話題を探した。


「あ、そ、そうだ!今言ってたマナーってキャバも共通するの?」


明日体入に行くことを思い出して聞いてみた。


「だいたいがキャバクラでも共通らしいよ。お客さんが言ってた」


へえーそうなんだ。じゃあ明日は今教えてもらったこと忘れないようにしなくちゃ。


「何で?」


私の前に置かれた灰皿の上に、新しい灰皿を重ねながら言った。


「ん?明日美香とキャバの1体に行くことになったの。」


私がにこにこしながら言うと、重ねた灰皿をテーブルの端に動かしていた手を止め、真顔の圭介が私を見つめた。


え…。


2人の間を流れる空気が変わった。


「お前キャバクラで働く気?」


「いや…まだ考えてないけど、良かったらやってみようかな…って…」


圭介は真顔のまま黙ってる。


え…何かいけないこと言った?怒らせた?…でも特に何も言ってないよね…?
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