依存~愛しいキミの手~
私はスクールを卒業し、ママの紹介してくれたサロンに就職した。


慣れないことばかりで、失敗して叱られることも多かったけど、すごく楽しい毎日。


ママに会いにお店に遊びにも行っていた。


圭介のことを紹介したら、ものすごく嬉しそうな顔をして


「よく頑張ったね」


と、言ってくれた。


圭介はホストに戻った。


オーナーに誘われていて最初は悩んで断っていたけれど、私がやりたいことをやりなと言った。


気持ちが深くつながっている分何も不安はなかった。


そして、私のハタチの誕生日に圭介から一緒に住もうと言われた。


私の両親に、同棲の許可をもらいに行く。


圭介はすごく緊張しながら、苦手なウイスキーを飲んだ。


両親は圭介がホストと聞いて最初はいい顔をしなかった。


私が今すごく幸せなのは圭介がいるから、前を向いて歩きたいと言ったのはこの人に向き合える人間になりたかったからと話すと、オヤジが優しく笑った。


「あすかが頑張ってた理由はそうだったのか…。もう二度と幸せ壊すんじゃないぞ。泣いて帰ってきても家には上げないからな。…あすかのことよろしくお願いします」


まるで嫁に出すかのように、オヤジはまるで嫁に出すかのように畳に手をつきながら言う。


圭介も、畳に手をつき頭を下げた。


その後、息子ができたみたいだと上機嫌に圭介とウイスキーを飲み続けた。
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