依存~愛しいキミの手~
「なぁ優。プレイヤー引退して、マネージャーやらねぇか?給料は今より下がるけど、それでも家族3人不自由なく暮らせる額は出す。俺もお前がいると働きやすいんだ。…一緒に経営してこうぜ?」


圭介が笑って言うと、優は驚いた顔をして美香を見た。


「お腹の子の人生かかってんだから、潰さないでよ~(笑)」


ケラケラ笑いながら、お腹に手を当てる美香。


新しい年から、優はプレイヤーを引退して、圭介と経営側に回ることになった。


2007年春、お腹の大きくなり始めた美香と優と圭介と、知美とりょうちゃんのお墓参りに行った。


知美のお墓はおばさんたちの希望で、りょうちゃんのお墓と隣同士に建てた。


りょうちゃんのお墓にカスミ草を飾ざり、知美のお墓にひまわりを飾った。


飾ったカスミ草とひまわりが風に揺られ嬉しそうに揺れていた。


知美りょうちゃん、幸せにやってますか?私は知美の死を受け入れ2人の笑顔を願ってます。これからも優しい笑顔で私を励まして下さい。


そう知美とりょうちゃんに話しかけ、お墓をあとにした。
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