依存~愛しいキミの手~
次の日休みだった私は、寝ずに圭介の帰りを待っていた。


ガチャッ


玄関の開く音が聞こえ、走って出迎えた。


「起きてたのか?」


屈託ない笑顔を向ける圭介。


ソファーに座り、圭介がテーブルの上のタバコに手を伸ばしたが、すぐに引っ込めた。


?


変わりに私の頭をなでる。


「タバコはお腹の子に悪いよな」


そう優しく笑ってくれた。


「ここに俺らの赤ちゃんがいるのか…」


圭介が私のお腹に耳を当てる。


私は圭介の髪をなでた。


昔みたいにごわごわした柴犬みたいな硬さではなく、ふんわりとした柔らかい手触りだった。


「俺…オヤジになるんだな…」


圭介の目が赤くなる。


「大切な物が増えるって、こんな嬉しいんだな」


そう言いながら圭介は私の手を握りしめた。


私もその言葉を聞いて、目を赤くした。


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