依存~愛しいキミの手~
武田さんとレイカさんの気遣いや優しさのおかげで、私は緊張がほぐれてきた。


「あすかさん、お願いします」


と、ボーイに声をかけられた。


「あ…ごちそうさまでした。すごく楽しかったです」


やっと慣れてきた所だったのにな。


名残惜しい気持ちで、私がグラスを手に取る。


「武田さん…いいよね?」


レイカさんが武田さんに上目使いして言った。


武田さんがボーイに


「あすかちゃん場内して」


と、言ってくれた。


場内…?って、一応指名に入るんだよね?


「え、え!?何で!?」


私が思わず口に出して驚くと、レイカさんも武田さんも笑った。


「あすかちゃんって独特な柔らかさがあるよね。反応もいちいちかわいいし。私あすかちゃんみたいな子話しやすくて好き」


そう言いながら、レイカさんが横目でボーイにメニューの合図を出した。


メニューが来ると、武田さんが私に見せてくれる。


「何か食べたい物や飲みたい物あったら遠慮なく言って」


高っ!ただのポッキーが千円!?


メニューを見て、値段の高さに驚いた。
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