雪の種




「えっ?あ、別に…」




まっくらで顔が見えないけど声が幼いことが分かる。




「なんだよ、別にって」



笑ったのも分かる。…けど、誰?




「何してんの?」




何してんのって言われても……。



「いや、えっと…さ、散歩?」




「俺と一緒!俺も散歩。毎日してんだ」



月の光に照らされて爽やかな男の子の顔が見えた。



「ねぇ、君いくつ?」



やばっっ!


“君”とか言っちゃったよ!

見下してるって思われたかな?






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