3番目の高度合成数。-年下のキミと-
 朋くんへの発信履歴は、かなり下の方になっている。最近、電話してないもんなぁ。


 その履歴で、発信ボタンを押す。



『……プルル……』


 三コール目で、朋くんが出た。


『もしもし?』

「あ、朋くん? 実句です」

『……どうした?』

 ちょっと面倒そうな声がする。


「実は今日ね、いつも行ってる――」

 喫茶店で、昔のご近所さんと再会したんだよ。


 ただ、それだけ言って笑うつもりだった。

 そして、仕事頑張ってね、って切るだけのつもりだった。



 だけど、私の言葉はすぐ遮られる。
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