3番目の高度合成数。-年下のキミと-
 和みながら、ありがとう、とお礼を言おうとしたとき、後ろの席から思いがけない名前が聞こえてきた。


「え、槙原さんヤバいじゃない~」


 ドキリ、と心臓が鳴る。


 槙原って……。


「……」


 どうやら、後ろのメール担当の先輩が誰かと内線で話しているらしい。


 リナと二人で沈黙してしまう。


「そうなんだ、なるほどね。そっかぁ、あ、電話? じゃぁまたね」


 先輩が電話を切ったのを確認すると、リナは私の顔をチラッと見た後、くるりと体を後ろに向けた。


「槙原さんって福岡の槙原さんですか~? 何かあったんですか~?」

 リナが単刀直入に聞く。少しヒヤヒヤしながら先輩の声を待った。
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