3番目の高度合成数。-年下のキミと-
「ち、違いますよ! ちゃんと用事があったんです! 実句さん、違いますよ?」

 マスターと私の顔を交互に見ながら必死に訴える大志くんがおかしい。


 私とマスターは笑いを押し殺すのが大変だった。


「もう……。実句さん、本当に用事があったんです」


「うんうん、何々?」

 まだ笑いの残る私の顔に、大志くんは暫く(しばらく)口をへの字にしてたけど、諦めたように続きを話し始める。



「実句さん、今晩、暇ですか?」


 いきなりそんなことを聞かれたので、へ? と間抜け面をしてしまった。
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